2019年10月15日 更新

キャンペーン

夏の怪談コンテスト応募作品NO1

ぱどにゃんこ夏のキャンペーン 最恐「実話怪談コンテスト」応募作品を一挙ご紹介!

 

投稿者:タケシ猫


 

東京に住む知り合いの主婦Aさんの話です。

 

ある日Aさんがスマホでママ友と話をしていたとき、玄関のチャイムが鳴りました。Aさんは子供が学校から帰ってきたのだと思い、電話に夢中だったこともあって、よく確認せずに鍵を開けました。

 

ドアが開くと突然知らない子供が入ってきました。その子供はAさんの横をすり抜け、あっという間に家の中に入っていってしまいました。

「えっ!? ちょっと!」
Aさんは驚きましたが、電話をいきなり切るわけにもいかず、すぐに追いかけることが出来ませんでした。

「どうしたの?」
というママ友の問いに、

「なんか今、知らない子が入ってきて」
とAさんは答えました。



「なにそれ。こっわ」
ママ友が笑って言ったので、Aさんも「だよね」と笑いながら答え、

「探してくる」
と電話を切りました。

 

 

Aさんが踵を返したとき、また玄関のドアが開いて、今度は見知らぬ女性が入ってきました。

「えっ」
絶句するAさんにかまわず、

その女性は
「さとし? さとし、いるんでしょ?」
と子供の名前らしきものを連呼しながらズカズカと家の中に入って行きました。


「え? ちょ、ちょっと!」
さすがのAさんも今度は大きな声を出しました。



するとその見知らぬ女性は「は?」というような顔で振り向き、「うちの子を探してるんですが、何か?」と言って勝手に家の中を歩き回り始めました。

Aさんはガタガタと震える手でスマホを操作して警察に電話しようとしました。するとその後ろを女性が通って、玄関から出て行ってしまいました。Aさんは腰が抜けてへたり込んでしまったそうです。

旦那さんが帰ってきて、Aさんは事の顛末を話しました。旦那さんは「世の中にはおかしな人が大勢いるから気をつけないと」と言ってくれたものの、あまり真剣に気にしている様子はありませんでした。Aさんは今後は戸締りをしっかりとして、安易に玄関を開けたりしないようにしようと心に誓ってベッドに入りました。

 

 

でもAさんはそこで思い出したのです。女性が出て行ったことに安堵して、てっきり子供が見つかって一緒に出て行ったのだとばかり思っていたけれど、よく考えたら子供の姿を見てはいなかったことに。

 

 

 

 

気がつかなかっただけで、子供は親と一緒に出て行ったのか、それとも…。

 

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