2019年10月17日 更新

キャンペーン

夏の怪談コンテスト応募作品NO10

ぱどにゃんこ夏のキャンペーン 最恐「実話怪談コンテスト」応募作品を一挙ご紹介!

 

投稿者:猫3531

子供が2歳になり、よく喋るようになった頃のことです。


いつものように近所の住宅街脇の坂道を、後部座席に子供を乗せて、自転車で下っていました。


突然


「あれ?あの人何やってるの?」
と子供が聞いてきました。


自転車を走らせながらなのでよく分からず


「どれ?どこの人?」
と聞き返すと


「あれ!あの人!屋根の上の人!」




屋根の上と言うので、工事か何かの作業でもしている人がいるのかと思い周りを見渡しましたが、誰もいません。


「誰もいないよ?」
と言うと


「あそこだよ!あの人!何で見えないの!?」
と怒り出したので、適当になだめて通り過ぎました。




不思議には思いましたが、昼間の閑静な住宅街だし、子供の言うことだからとその時は気にしないことにしました。




2週間くらい経ち、また同じように坂道を下っていると


「あの人!またいたよ!」
と子供が大声を上げました。



しかし、やはり私には何も見えません。子供の真剣な様子に、詳しく聞いてみることにしました。

屋根の上の人は白い服を着た女性で、何処か遠くを指差しているそうです。そして屋根の上といっても1度目と同じ屋根ではなく、少し移動しているのです。

気になったので坂道の曲がり具合と子供が人を見たと言う屋根の位置を調べると、屋根の上の人は常に西の方角を指差していることが分かりました。

西に何か知らせたいことでもあったのでしょうか。それ以降、子供も屋根の上の人を見ることはなくなったので今でも謎のままです。

 

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